SLIDE
解説
Overview
「SLIDE」は、¥$(Ye × Ty Dolla $ignのデュオ)の2枚目スタジオアルバム『VULTURES 2』(2024年8月3日リリース)のリードシングル。2024年8月2日にYZYウェブサイトで先行配信された
VULTURES 1(2024年2月)から約半年後の発売となり、引き続きサンプリングを軸としたミニマルなプロダクションと、二人の対照的なスタイルを前面に出す方向性を継承している。Ty Dolla $ignのメロディックなフックとYeの攻撃的なラップを対比させ、90年代ユーロダンスと80年代ファンクのサンプルを再構築したプロダクションが特徴的である。
タイトルの「Slide」は「近づく・忍び込む」という意味のスラングで、女性へのアプローチを指す。全体のテーマは金と地位を手に入れた男の自己誇示と、女性への誘惑。Ty Dolla $ignのメロディックなフックと、Yeの攻撃的なラップが対比する構成になっている。
制作の背景
元々2023年にTy Dolla $ignが「Slide In」というタイトルでソロ用に制作していたが、¥$プロジェクトに移行しタイトルが「Slide」に短縮された。Fred again..が2024年の複数のライブセットでこの曲を先行プレイし、ファン間で大きな話題を集めた。プロデューサーにはYe、Ty Dolla $ign、Fred again..、AyoAA、Peter Lee Johnson、Ryderoncrack、Lester Knowhere、Leon Thomas、IRKO、Apollo Parkerがクレジットされている。
Features
James Blake
2024年1月31日、North Westが着用したVULTURES 1のトラックリスト入りシャツで、Blakeが「Slide」のフィーチャリングとして記載されたことが初めて明らかになった。しかしBlake自身は、Ye(Kanye West)とは長らく連絡を取っていないことを後に確認しており、実際に録音したかどうかは不明だった。
リークコミュニティでは、Blakeのボーカルを含むバージョンが複数確認されている。特に「Say what you will」というイントロが付いたバージョンや、2024年7月7日にCDクオリティでリークされたバージョン(DJ Pharrisが2023年12月14日にプレビューしたものと同一とされる)が存在する。最終的にVULTURES 2で公式リリースされた版ではBlakeのボーカルは完全に除外されたが、彼のクレジットがトラックリストに入っていた経緯から、初期制作段階では参加が計画されていたか、またはWARセッションなど別プロジェクトからのボーカルが転用される予定だった可能性が指摘されている。
Samples
Soho「Hot Music」(1990年)
イタリアのユーロダンスグループSohoの楽曲。イギリスでヒットした90年代クラブ・トラックで、「Get Up」という掛け声とアッパーなビートが曲全体にわたってサンプリングされ、¥$版のグルーヴを支える核となっている。
J.R. Funk and the Love Machine「Feel Good, Party Time」(1980年)
1980年にBrassレーベルからリリースされたディスコ/Boogie・トラック。ボーカルとブラス・アレンジメントがサンプル源となっており、元曲の0:01から取られた断片が「Slide」の0:41付近から登場し、以降も断続的に使用されている。プロデューサーはHerbert Csasznik、Jorge Barreiro、Roy B.。
Omarion「Touch」(2005年)
R&BシンガーOmarionの2005年のヒット曲。The Neptunes(Pharrell Williams & Chad Hugo)がプロデュースした作品で、本曲ではドラムを中心とした複数の要素がサンプリングされている。WhoSampledでは「Multiple Elements」と分類されている。
THX Deep Note
映画館で上映前の音響チェックとしておなじみのTHXサウンドロゴ。作曲家James A. Moorerが1983年に制作した電子音響作品で、下から這い上がるようなディープな合成音が特徴。「Slide」のイントロでこのロゴのオープニング・シンセが引用され、複数のレビュアーがその類似性を指摘している。なお、Dr. Dreのアルバム『2001』(1999年)の冒頭でも使用された同サウンドロゴであり、Yeは過去に「Xxplosive」でこのサウンドに影響を受けたと述べている。
これらのサンプルは、90年代ユーロダンス、80年代ディスコ/Boogie、2000年代R&B、そして映画音響文化という異なる時代とジャンルを断片として再配置し、¥$特有のエクレクティックなグルーヴを形成している。
LYRICS
Pretty girl, all she ever do is take selfies
美人だが、やることといえば自撮りばっかり
So she only fuckin' with a nigga 'cause I'm wealthy
金持ちの俺にしか気向かない
Back when I was broke, I couldn't find no one to help me
金がなかった頃は、誰も見向きもしなかった
Now it ain't a motherfuckin' thing they can tell me (Get up)
今や誰にも口出しさせねえ(Get up)
Ye got the rhythm, make the ladies go brazy
Yeがビートかけりゃ、女たちは狂い出す
Dolla got a stroke, make her wanna have my babies
Dollaの一撃で、俺の子供が欲しくなる
Wheezy got a baddie on the couch with him right now
Wheezyは今、ソファに美女抱えてるぜ
If that pussy good, I'ma put her on a flight
気に入ったら、飛行機に乗せて連れ出す
On sight, when I see you, it's on sight
見たその場で、即決だ
When your man ain't lovin' you right, somebody else will
彼氏がちゃんと満たしてくれないなら、他の誰かがやる
And I might be that somebody else, for real
で、俺がその誰かになるかもな、マジで
Tonight, tell him you ain't comin' home tonight
今夜、彼に言いな、帰んないって
And you won't be alone, no lie
そして一人にはさせない、嘘じゃねえ
You know I'ma slide, slide, slide (Get up)
わかってるだろ、俺は忍び込む(Get up)
Slide in, slide in
そっと入り込む、入り込む
Would you ride?
一緒に来るか?
Baby, would you ride with me? (Get up)
ベイビー、俺に乗ってくれる?(Get up)
Slide in, slide in
そっと入り込む、入り込む
Would you ride?
一緒に来るか?
Baby, would you ride for me? (Get up)
ベイビー、俺のために付き合ってくれる?(Get up)
She know what I like, got me in a twilight
彼女は俺の好みをわかってて、黄昏みたいに引き込む
Headed to the high-rise, cruisin' like Eyes Wide Shut (Get up)
高層ビルへ向かってる、『アイズ・ワイド・シャット』みたいにぶらついてる(Get up)
But I slide in it like a drive-by
だが俺はドライブ・バイみたいに入り込む
The industry don't like me, tell them pussy niggas likewise (Get up)
業界は俺を嫌ってる、だから言ってやれ、向こうこそカスだって(Get up)
They tried to hit me with the cyanide
野郎どもは青酸カリで仕留めようとしてきた
Nice try (Get up)
いい根性だ(Get up)
If you play with one of my guys, it's gon' be a homicide twice
俺の仲間にちょっかい出せば、二重の殺人事件になるぞ
We gon' paint the city red, it's tie-dye, ask Ty (Get up)
街を血で染め上げる、タイダイ染めみたいに、Tyに聞いてみろ(Get up)
Addicted to the nightlife, jumpin' off a jet, skydive
ナイトライフに溺れて、ジェットから飛び降り、スカイダイブ
Your life a movie, mine a sci-fi (Get up)
お前の人生は映画、俺のはSFだ(Get up)
Told her friends she a ten, I lied
友達には彼女が10点満点だって言った、ウソついたな
Really, she in the high fives (Get up)
本当は5点に決まってる(Get up)
Slide in, slide in
そっと入り込む、入り込む
Would you ride?
一緒に来るか?
Baby, would you ride with me? (Get up)
ベイビー、俺に乗ってくれる?(Get up)
Slide in, slide in
そっと入り込む、入り込む
Would you ride?
一緒に来るか?
Baby, would you ride for me? (Get up)
ベイビー、俺のために付き合ってくれる?(Get up)
Baby, would you ride with me? (Get up)
ベイビー、俺に乗ってくれる?(Get up)
(Get up)
(上がってこい)
Baby, would you ride with me? (Get up)
ベイビー、俺に乗ってくれる?(Get up)
(Get up)
(上がってこい)